急性胃粘膜病変(AGML)
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急性胃粘膜病変(AGML)

▼AGMLの概念

急性胃粘膜病変は、急性出血性胃炎、出血性びらん、急性潰瘍を来たした状態です。 病理学的には、びらんと潰瘍は病変の深さにより区別されます。
びらんは粘膜固有層までの欠損で、 潰瘍は粘膜筋板を超えて生じた欠損です。

びらんと潰瘍は混在することもあるので合併する場合は、包括して 急性胃粘膜病変(AGML)というようになったようです。

急性胃粘膜病変(AGML)

▼AGMLの原因

食事やストレスによるものが多いとされています。
暴飲暴食、二日酔い等で胃がもたれる場合、急性胃炎が考えられます。

熱傷時に生じるCurling潰瘍、脳外科手術などの後に生じるCushing潰瘍などはストレスの影響が考えられています。
消化管の運動は自律神経系(交感神経、副交感神経)が担っています。 ストレスはこの自律神経系のバランスに影響すること(交感神経が活性化)が原因の一つと考えられています。
また、ストレスを感じるとコルチゾルが分泌されますが、コルチゾルは胃の粘液分泌を抑制し、また、 免疫にも影響するといわれています。
これらの複合的な要因で病変が生じると考えられています。

また、痛み止めに消炎鎮痛剤(NSAIDs)を服用した後に胃炎が生じます。
NSAIDs処方時には、胃炎の予防のためH2ブロッカーなどが同時に処方されることがあります。
プロスタグランジン(PG)のE2とI2は胃酸分泌を阻害し、E2には胃粘膜保護作用もあります。 NSAIDsはシクロオキシゲナーゼ (COX-1、COX-2)を阻害しPG合成を抑制するので胃病変が生じます。
胃壁の防御はCOX-1で、痛みの機序はCOX-2と関連することから、COX2選択的阻害薬が胃粘膜病変の副作用を減らす 目的で開発されました。消化器系副作用は少ないとされますが、新たな副作用として心血管障害の発症リスクが いわれており症例によっては注意が必要となります。

また原因として近年、注目されているのがHelicobacter Pylori(ヘリコバクター・ピロリ)です。

▼AGMLの症状と検査

心窩部痛、腹痛などの症状を呈します。

診断は、胃内視鏡が有用です。粘膜の発赤、浮腫、びらん、出血などが見られれば確定します。

▼AGMLの治療

<生活指導>
喫煙、アルコール等は本症の原因となるので禁煙、アルコール節酒を指導します。

<薬物療法>
場合によっては胃の安静を保つために絶食とし輸液を行います。
NSAIDsの服用によると考えられる場合には中止します。
潰瘍からの出血が続く場合には内視鏡的止血術(エタノールやアドレナリンによる局所療法、熱凝固、クリップ) を行うこともあります。
必要な場合にはH2ブロッカーやプロトンポンプインヒビター(PPI)が処方されます。

また、ヘリコバクター・ピロリ感染がある場合には、ピロリ菌の除去療法が行われます。