呼吸器とは?
TOP>呼吸器>呼吸器とは

呼吸器とは

▼呼吸器の解剖

呼吸は,酸素を取り入れて二酸化炭素を排出する現象で, ガス交換といわれます。
呼吸器とは,その呼吸を行う器官です。

実際に,ガス交換を行っているのは,肺にある肺胞といわれる部分です。
その肺胞と外の空気をつなぐのが,気道です。

鼻から吸った空気は,
鼻腔→口腔→喉頭(こうとう)→気管→左右の気管支と進み、左右の気管支に分かれた後に、 最終的に肺の中にある肺胞に至ります。

呼吸器


喉頭までを上気道、気管から肺を下気道といいます。

喉頭というと聞きなれませんが、いわゆる首にある“のど仏”というのがその部分で、気管は身体の前側を通って、 後ろ側を食道が通ることになります。
食道は消化器なので、また別の項で触れます。

上気道に炎症が生じた場合に、上気道炎、と表現することがあります。この場合、くしゃみや鼻水が症状として現れ、 主に耳鼻科で見てもらうことが多いです。
原因菌によっては、上気道炎から肺炎へと進展することもあります。

肺の中で、気管支はさらに分岐していき、最終的に肺胞にたどり着きます。

気管支→肺葉気管支→区域気管支→細気管支→…→終末細気管支→呼吸細気管支→…→肺胞

肺胞の壁は非常に薄くなっており,ガス交換が可能となっています。
酸素は肺胞内から血液中へ、また二酸化炭素は血液中から肺胞内へと移動します。

▼医師国家試験問題(第101回B30)

気道クリアランスに関与する細胞はどれか。2つ選べ。
a 杯細胞
b 基底細胞
c 線毛上皮細胞
d T型肺胞上皮細胞
e U型肺胞上皮細胞

気道クリアランスは気道から不要物を排泄できる能力のことですが、 aの杯細胞は粘液を分泌し外界から侵入する異物を吸着し、cの線毛上皮細胞は 線毛運動を行うことにより異物を搬送します。
したがって、aとcが正解になります。

参考文献