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食道裂孔ヘルニア
▼食道裂孔ヘルニアの概念
食道裂孔ヘルニアは、胃が正常な位置から横隔膜を通って上に突出することです。
滑脱型と傍食道型、それに両者が混合した混合型に分けられますが、多くは滑脱型です。
食道裂孔ヘルニアは、先天性と後天性があります。
肥満の人は腹圧が高いために食道裂孔ヘルニアが現れやすいといわれています。
また、胃食道逆流症(GERD)やBarrett食道を合併しやすいようです。
合併しやすい疾患として有名なのが胆石症と大腸憩室でこれらと食道裂孔ヘルニアを合わせて
Saintの三徴候というようです。こららの疾患のリスク因子が共通なことが要因なようです。
▼食道裂孔ヘルニアの症状
症状がないことがありますが、胃が縦隔内に突出しているために、つかえ感(嚥下困難)を呈することがあります。
また、逆流性食道炎を合併することがあり、その場合、胸やけ、胸痛を呈します。
▼食道裂孔ヘルニアの診断と治療
診断にはバリウムによるX線造影が一般に用いられます。
根本的な治療は外科手術(Nissenの手術など)になりますが、
症状が強くなければ対症療法的に治療することも多いです。