心筋炎
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心筋炎(myocarditis)

▼心筋炎の概念

心筋炎は、心筋に生じる炎症です。
原因の多くはウィルス感染と考えられており、コクサッキーウイルスが最も多く、その他、 HIV、C型肝炎ウイルスなども原因となる場合があるようです。
C型肝炎ウイルスでは慢性肝炎を発症しますが、心筋においても慢性化の原因となるようです。
他の原因としては、細菌、薬剤性、自己免疫なども考えられます。
心筋は再生しない、といわれているため、 心筋に炎症が生じると、致死的になる場合があります。

発症様式により、急性、劇症、慢性と区別することがあります。

▼心筋炎の症状

心筋炎は、風邪に引き続いて生じることがあります。
余談ですが、『涙そうそう』という映画では、主人公が風邪を引いた後、 心筋炎になってなくなってしまいました。

風邪の症状(発熱、頭痛、全身倦怠感など)の後、心不全症状、胸痛などを生じます。 不整脈を呈することがあります。

▼心筋炎の聴診・脈拍所見

風邪をひいたときには、心筋炎の可能性を考えて必ず聴診と脈をとる必要があると思います。
聴診ではV音、脈拍所見では頻脈、不整脈を呈することがあります。
心膜炎や心タンポナーゼを合併することがあり、それらの所見を得られることもあります。

▼心筋炎の検査

鑑別診断としては、急性心筋梗塞があります。心カテーテル検査等で心筋梗塞が否定でき、心筋生検で 炎症が見られれば本疾患であることが確定します。

<血液生化学検査>
AST、CK-MB、LDHの上昇が見られます。心筋トロポニンTが特に有用です。 炎症性疾患であることを反映してCRP、白血球も上昇します。

<胸部X線写真>
心拡大や肺うっ血像がみられます。

<心電図(ECG)>
ST-T異常、ブロックなどが見られます。また、QRS幅の拡大、低電位、不整脈等が見られる場合があります。

<心エコー>
心筋の肥大所見、壁運動の異常、心膜液貯留が見られることがあります。

<心筋生検>
実施にはリスクが伴いますが確定診断には有効です。心筋変性や炎症細胞浸潤等が見られます。

▼心筋炎の治療

軽症例であれば入院による安静と慎重な観察観察になります。
解熱鎮痛薬は悪化の報告があり、あまり使われないようです。

心不全症状を呈するときは利尿剤などを用い、高度ブロックの不整脈があれば一時ペーシングを行います。
ステロイドの効果は認められてはいないようですが ステロイドパルス、大量ガンマグロブリン投与にて改善した症例が報告されています。

急性期以降では心筋のリモデリング防止、保護を期待してACE阻害薬が使われます。

▼心筋炎の予後

突然死や心不全死となることがありますが、 急性期を乗り切った後には、ほとんど心筋のダメージを残さずに回復する例もあります。

慢性化すると、心臓が拡大し、拡張型心筋症様の慢性の心筋障害を残す例もあるようです。