慢性骨髄性白血病
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慢性骨髄性白血病(CML)

▼慢性骨髄性白血病の概念

慢性骨髄性白血病は、全能性幹細胞が腫瘍性増殖を来たした疾患で、 フィラデルフィア染色体(Ph染色体)といわれる 染色体異常を伴います。
Ph染色体は白血球だけではなく、赤血球や血小板系の細胞、さらにはリンパ球の一部にも見られることから、 全能性幹細胞由来であることは明らかです。

急性白血病では多数の芽球(未熟細胞)のみが増殖(分化を忘れた異常増殖)するのに対し、 慢性骨髄性白血病は芽球のみではなく、 見た目が正常の白血球や血小板も増加します(分化は忘れていない異常増殖)。

慢性骨髄性白血病は、診断後3〜4年で急性白血病へと移行(急性転化)し、 その場合の予後は不良です。
したがって、急性転化する前に、治療が必要となります。
慢性骨髄性白血病は、小児にはまれで、40〜60歳の成人に最も多く見られます。

▼慢性骨髄性白血病の症状

慢性骨髄性白血病は、慢性期(CP)、移行期(AP)、急性転化期(BP)に分類できます。
発症は緩徐で、初期は自覚症状なく経過します。
慢性期が進行すると脾腫や肝腫大が見られます。脾腫は臍下にまで及ぶこともあります。

移行期になると、芽球が増加し、貧血、感染、出血などの急性白血病の症状を来たし、トータル3〜4年で、 急性転化を起こします。

▼慢性骨髄性白血病の検査

慢性期では、末梢血では赤血球は増加することもあれば減少することもありますが、血小板は増加することが 多いです。
白血球数は激増し数十万を越えることもありますが、 芽球よりも成熟白血球が多く見られます。
また、特徴としては、好中球アルカリフォスファターゼ(NAP)活性が低値となります。 骨髄線維症との鑑別で重要です。
急性転化を起こすと、NAP活性は上昇します。

また、骨髄は過形成状態となります。


特殊検査所見としては、Ph染色体あるいはBCR-ABL融合遺伝子の検出が CMLの診断には重要です。

▼慢性骨髄性白血病の治療

慢性期の第一選択薬は、イマチニブです。
これは分子標的薬で、チロシンキナーゼ阻害という薬理作用で、 単独治療での血液学的寛解は97%の患者で達成でき、 Ph陽性細胞は82%の症例で消失します。

慢性骨髄性白血病の平均生存期間は3.5年、といわれていましたが、この薬により、 5年生存率は95%となりうることが報告されています。

しかし、イマチニブ抵抗性を示す症例や短期で増悪する症例もあり、その際は、骨髄移植が考慮されます。

イマチニブは長期的な効果も明らかとなっていますが、高価な薬であり、飲み続けなければならないことは 医療経済上、別の問題を提議することにもなっています。