多血症、赤血球増加症
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多血症、赤血球増加症

▼多血症、赤血球増加症の概念

多血症は貧血と反対で、赤血球が増える疾患です。
一般に、赤血球数600万/μL、ヘマトクリットで男性53〜55%女性で50%、 ヘモグロビンで男性18g/dL女性17g/dLのいずれかを超えた場合 と定義されます。
多血症は、相対的多血症、真性多血症、続発性多血症の3つに大きく分類されます。

▼相対的多血症

相対的多血症とは、循環赤血球量は増加していないが、循環血漿量が低下したために、見かけ上、 多血症となっている場合です。
赤血球数やヘモグロビン値は濃度なので、血漿量が低下すると増加します。

原因としては、下痢や嘔吐、熱傷などで体液が喪失した場合や、副腎皮質機能異常の際にみられる血液濃縮 などがあります。

▼真性多血症

真性多血症は、造血幹細胞に異常が生じ腫瘍性増殖を来たしたために 赤血球が際限なく作られる状態です。
白血球や血小板も同時に増加する場合が多いです。

赤血球が増加しているので、エリスロポエチンは低値となりますが、 造血に歯止めがかかりません。

症状としては、赤血球が増えるために顔面は紅潮し、また、赤血球が増えすぎてかえって酸素供給が低下するために 耳鳴り、頭痛、疲労感などが生じます。
他に、脾臓で処理される赤血球の量も増えるために脾臓が腫大(脾腫)し、血球中の核酸の放出量も増加するためにその 代謝産物である尿酸が増えます(高尿酸血症)。

診断には、末梢血所見の他に、内因性赤芽球コロニー形成能が有用です。
本症では、エリスロポエチン(EPO)なしで赤芽球コロニーが形成されます。
遺伝子変異では、JAK2チロシンキナーゼ変異が多くの症例でみられます。

治療としては、瀉血(しゃけつ)が行われます。これは血液を捨てることです。
また、血栓予防に抗血小板療法(アスピリン)が行われ、 血栓傾向が強い場合には、骨髄抑制薬(主にヒドロキシウレア)が使われます。

▼続発性多血症

続発性多血症は、エリスロポエチンが高値になるために、反応性に赤血球が作られ増加する状態です。
エリスロポエチンは白血球や血小板の産生には影響しないので、これらは上昇しません。

原因としては、エリスロポエチン産生腫瘍や 先天性チアノーゼ性心疾患、閉塞性肺疾患(肺気腫など)、高地居住者があります。

先天性チアノーゼ性心疾患では、動脈血の酸素飽和度が低いことを赤血球を増やすことで代償するため、 EPO産生が亢進します。閉塞性肺疾患、高いところに住んでいる人も同様です。