胆嚢腺筋症
TOP>肝・胆・膵>胆嚢腺筋症

胆嚢腺筋症(Adenomyomatosis of the Gallbladder)

▼胆嚢腺筋症の概念

胆嚢壁の肥厚性病変です。 Rokitansky-Aschoff洞(RAS)が嚢状に拡張し、内部に結石や胆汁が充満します。
成因については不明です。

▼胆嚢腺筋症の症状

本症では胆石や胆嚢炎を合併することも多く、その場合、 右季肋部痛などを生じます。
しかし、最近は、無症状で健康診断等でみつかることが多いです。

▼胆嚢腺筋症の検査

基本的には血液検査では異常を認めません。エコーでは胆嚢壁の肥厚、壁内結石、 コメットサインなどが見られます。
RASの拡張が明らかであれば本症だと診断できますが、明らかでない場合、胆嚢癌との鑑別が困難となります。

▼胆嚢腺筋症の治療

胆石や胆嚢炎を合併した場合には胆嚢摘出術の適応となります。
また、悪性との鑑別が困難な場合(胆嚢癌が否定できない場合)には、胆嚢摘出の適応があります。
悪性化するか否かについては十分に解明されていませんが、経過観察は必要と考えられています。