赤血球破砕症候群
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赤血球破砕(はさい)症候群<

▼赤血球破砕症候群の概念

採血をするときに手荒く操作をすると、溶血が起こることがあります。

それと同様で、本症は、物理的な衝撃により赤血球が破壊され、破砕赤血球が生じたり溶血が生じる疾患群です。

心臓や大血管で壊される場合、小血管で壊れる場合、行軍ヘモグロビン尿症の3通りがあります。

心臓や大血管で壊される場合は、直接的な機械的外力により壊されます。代表的な疾患が、 人工弁の設置後、弁膜疾患、大動脈縮窄症、などです。
心臓の弁膜症の手術で、人工弁を設置した場合、心臓内で乱流が生じ、赤血球が人工弁に激突して 砕けます。これにより血栓症を生じる危険もあり、抗凝固薬が必要となります。

小血管で壊れる場合は、微小血管におけるフィブリンの沈着や狭小化により 破壊されます。
赤血球(直径は約7μm)が、狭いところを通過している過程で破砕するイメージです。
代表的な疾患に、DIC、TTP、HUSなどがあります。