TOP>血液>小球性低色素性貧血
小球性低色素性貧血
▼鑑別
小球性低色素性貧血には、大きく、鉄欠乏性貧血、慢性疾患による貧血(ACD)、無トランスフェリン(Tf)血症、鉄芽球性貧血
サラセミアの5つがあります。これらは、血清鉄と貯蔵鉄(フェリチンで代用)のパターンで、
ある程度鑑別ができます。
鉄欠乏性貧血は、鉄が足りないため、血清鉄もフェリチンも低下します。
慢性疾患による貧血は、血清鉄は低下しますが、貯蔵鉄が使えないため、フェリチンが増加します。
無Tf血症も同様の変化となり、血清鉄は低下、フェリチンが増加します(Tfがないため、貯蔵鉄は血清鉄になれない)。
鉄芽球性貧血は、血清鉄も貯蔵鉄も使えないため、どちらの値も増加します。
サラセミアも同様です。
血清鉄 | フェリチン | |
鉄欠乏性貧血 | ↓ | ↓ |
慢性疾患による貧血(ACD) 無トランスフェリン(Tf)血症 |
↓ | ↑ |
鉄芽球性貧血 サラセミア |
↑ | ↑ |
さらに鑑別を行うために、末梢血標本や骨髄標本を参考にします。