TOP>呼吸器>転移性肺癌
転移性肺癌
▼転移性肺癌の概念
転移性肺癌は、全身の各臓器に発生した腫瘍が肺内に転移、増殖し腫瘍を形成した状態です。
肺は、大循環静脈系のフィルターの役割を果たしており、全身臓器からの血行性転移が多いです。
以下に、肝臓癌の肺転移の模式図を示します。
肝臓癌の癌細胞が、静脈に乗って、心臓へと運ばれます。
その後、肺動脈を通って、肺でトラップされ、肺に生着すると、そこで増殖をはじめ、転移性肺癌となります。
▼転移性肺癌の頻度
転移性肺癌の頻度は報告によりさまざまですが、乳癌、肺癌、肝癌、 大腸癌、胃癌に多いとされています。
▼転移性肺癌の治療
転移性肺癌の予後は一般的には不良ですが、原発巣によっては、良好な場合もあります。
大腸癌などで、孤立性または数個の転移巣で、癌が取りきれる場合は、手術の適応となることもあります。
また、乳癌や前立腺癌などでは、一時的にはホルモン療法が著効することもあります。