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ナルコレプシー
▼ナルコレプシーの概念
ナルコレプシーは、通常の起きている時間帯に自分では抑制できない眠気が繰り返し起こる睡眠障害です。
日常生活で居眠りをする経験は誰にでもありますが、ナルコレプシー患者は、そこで寝るのは
あり得ないだろうというような状況下(たとえば入試のテスト中など)でも寝てしまいます。
運転中などにも睡眠発作が生じることもあり、その場合は事故の確率もあり、治療が必要な疾患です。
原因は不明な点が多いのですが、オレキシンという蛋白質の関与が考えられています。
▼ナルコレプシーの症状と診断
ナルコレプシーの4徴として、
睡眠発作、睡眠麻痺(金縛り)、脱力発作(突然の筋力低下)、入眠時幻覚がいわれています。
診断で重要なのが問診です。
自覚症状の評価を行い、ナルコレプシーの疑いがある場合には、
終夜睡眠ポリグラフ検査と睡眠潜時反復検査を行います。
また、血液検査ではHLA-DR2とDQw1が日本人では全例で陽性という報告があります。
▼ナルコレプシーの治療
中枢神経刺激薬であるメチルフェニデート(商品名:リタリン)が使われてきました。
重症のうつ病でも適応があった薬ですが覚醒作用があるために問題となり、今ではナルコレプシーのみに
適応があります。
他にはモダフィニルなどがあります。