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過敏性腸症候群
▼過敏性腸症候群の概念
下痢や便秘などを繰り返し起こすにも関わらず、
胃腸の検査をしても原因となる器質的な異常が見られない疾患です。
ストレスによる自律神経のバランスの乱れにより発症すると考えられていて、
心身症のひとつです。
▼過敏性腸症候群の症状
腹痛、下痢、便秘、ガス過多などの症状が発症します。
腹痛は、排便後に軽快することが多いです。
一日では午前中が強いとされ、季節の変わり目に特にひどくなることがあります。
下痢型の場合、朝の通勤などでもトイレに行きたくなるため非常に不便であり、
電車の中でトイレに行けないような状況下でパニック発作を来たす症例もあります。
また、ガス過多がある場合に学校や職場に行けなくなるといったケースもあるようです。
▼過敏性腸症候群の治療
対処療法的には、下痢があれば止瀉薬、便秘があれば緩下剤などが用いられます。
また、消化管運動を抑制する抗コリン薬なども使われます。
ストレスが本疾患では重要であることから、生活習慣を規則正しくして、ストレスを避けることが望ましいです。
しかし、現実としてストレスを完全に取り除くことは出来ませんし、本疾患があること
自体がストレスとなります。
場合によっては、精神療法や不安が強い場合やうつ状態が見られるときには抗不安薬や抗うつ薬などの処方が
行われます。