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摂食障害は若い女性に多く見られます。
神経性無食欲症(anorexia)と神経性大食症(bulimia)に大別されます。
一般的な言い方をすれば、神経性無食欲症は拒食症で、神経性大食症は大食症です。
摂食障害は行動異常を主体とする生物学的には原因不明の疾患です。
したがって、その病態は心理学的側面から説明されることが多いです。
摂食障害の発症や経過に関与する因子は、①発症準備因子②誘引③持続・増悪因子の3つに分けて考えると
理解しやすいといわれています。
①発症準備因子:幼小児期の養育体験,自我の成熟度,個人の特性,家庭内の葛藤など
②誘引:ダイエット,いじめ,転校,など
③持続・増悪因子:発症後の家族を中心とした周囲の反応,低栄養に起因する心身への影響など
自我の成熟の不足、自分に自信がないなど内的な価値を見出せない人が、
何らかのきっかけで、やせることによって外的な価値を得て感情を満足させている、と
大雑把に考えられます。
摂食障害のベースに境界性人格障害や自己愛性人格障害を合併していることも多いです。
ベースに人格障害を合併していたり、内的価値を見出せない例が多いため、治療は難渋します。
神経性無食欲症は神経性食思不振症とも呼ばれます。
神経性無食欲症は、拒食症状のみを呈する制限型と嘔吐を伴う排泄型の2つがあります。
多くは排泄型で、制限型から排泄型への移行も見られます。
DSM-IVの診断基準では、
・標準体重の85%の値を維持することを拒否する
・体重が減少しているときでも、現在の体重が増加することに対して恐怖がある(肥満恐怖)
・標準体重に満たない場合も、自分自身の体重を多すぎると感じる(bディイメージの障害)
・(初潮後の女性の場合)3周期以上に渡る無月経
の4項目が挙げられています。
また、やせているのにも関わらず活動性の亢進が見られます。
病的にやせていることで、周囲の環境の変化(周りがかまってくれるなど)などのメリットも考えられ、また、
飢餓状態自体が心身に何らかの影響や快感を与えている可能性も考えられています。
神経性大食症は体型に関してはやせている場合もあれば、普通のこともあり、肥満となる場合もあります。
食べているときの記憶がない、味がない、と訴えたり、食行動は明らかに病的です。
ストレス発散の手段として行っているようにも感じられますが、食費が月に20万以上かかったりとやめたくても
やめられない人もいます。
食事以外のことが考えられなくなり依存症的な側面が強い印象です。
ストレス耐性が低いことが一因として考えられており、そのベースにはやはり内的な自我の未成熟が見られます。
摂食障害の治療の目的は、単に食事量や体重を増加させることではなく、
発症の背景にある患者の抱える心理的問題を解決し,精神的な自立・成長を援助することです。
重篤な身体合併症がある場合はまず身体的治療を優先し、
ある程度身体状況が改善したら心理的療法を開始します。
身体的治療の中心は栄養療法で、その他身体合併症に対する対症療法、薬物療法を行います。
行動療法、認知行動療法、家族療法、集団療法、対人関係療法などが行われます。