胆嚢壁の肥厚性病変です。
Rokitansky-Aschoff洞(RAS)が嚢状に拡張し、内部に結石や胆汁が充満します。
成因については不明です。
本症では胆石や胆嚢炎を合併することも多く、その場合、
右季肋部痛などを生じます。
しかし、最近は、無症状で健康診断等でみつかることが多いです。
基本的には血液検査では異常を認めません。エコーでは胆嚢壁の肥厚、壁内結石、
コメットサインなどが見られます。
RASの拡張が明らかであれば本症だと診断できますが、明らかでない場合、胆嚢癌との鑑別が困難となります。
胆石や胆嚢炎を合併した場合には胆嚢摘出術の適応となります。
また、悪性との鑑別が困難な場合(胆嚢癌が否定できない場合)には、胆嚢摘出の適応があります。
悪性化するか否かについては十分に解明されていませんが、経過観察は必要と考えられています。