肺気腫は肺胞の壁の破壊により、気腔が拡大した状態です。
破壊と拡張により、肺がベロンベロンな状態になって、
肺が潰れやすくなり(コンプライアンスの増加)、
空気を吐き出すときにうまく空気が肺から出て行かなくなります。
そのため、非常に呼吸しにくく、呼吸困難となります。特に、運動時など、より空気を必要とするときに、
症状が出やすいです。
肺気腫の原因は、正確には不明ですが、肺気腫患者の8割以上が喫煙者で、タバコが有害であることは
明らかです。
α1ートリプシンという酵素が先天的に欠損している場合に、
環境因子が加わって発症することもわかっていますが、日本人では稀です。
遺伝的要素も推定されています。
発病時に、煙草を中止しても、すぐに良くなるものでもありませんが、
病気の進行を遅らせることはできると考えられています。したがって、禁煙することは重要です。