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急性白血病は、造血幹細胞に変異が生じたために、
分化できない未熟な段階の細胞(芽球)が増殖した疾患です。
異常増殖した細胞が骨髄球系ならば急性骨髄性白血病、
リンパ球系なら急性リンパ性白血病といいます。
FAB分類は長らく急性白血病の診断において重要視されてきた骨髄標本に基づく分類です。
骨髄中の細胞の30%異常が芽球で占められた場合に急性白血病と診断します。
芽球というのは、好中球や単球などを成熟細胞とするのに対し、分化途中にある幼弱細胞の
ことです。
そして、ペルオキシダーゼという染色で染まる芽球が3%以上ならば
急性骨髄性白血病(AML)と診断します。3%未満ならば急性リンパ性白血病か急性骨髄性白血病のM0,M5,M7の
いずれかです。
急性骨髄性白血病(AML)は、
下の図にあるように、どの分化段階に異常があるのかをM0からM7分類します。
分化段階を知るために、非特異的エステラーゼ染色などの染色や免疫学的方によるCD抗原などを参考にします。
型 | |
M0 | 最未分化型 |
M1 | 未分化型 |
M2 | 分化型 |
M3 | 急性前骨髄球性白血病 |
M4 | 急性骨髄単球性白血病 |
M5 | 急性単球性白血病 |
M6 | 赤白血病 |
M7 | 急性巨核芽球性白血病 |
従来のFAB分類は、顕微鏡下の肉眼的な分類でしたが、
新WHO分類は、染色体や遺伝子変異も含めた分類法です。
分類方法だけでなく、FAB分類で骨髄中の芽球の割合を30%以上としていた急性白血病の定義を、
新しいWHO分類では20%以上としていることも大きな違いです。
染色体や遺伝子変異からある程度の予後を予測することも可能となってきています。
AMLにおける予後良好因子としては、t(15;17)、t(8;21)、inv(16)/t(16;16)があげられます。
予後不良因子としては、5番・7番染色体異常、3q26異常などがあげられています。
AMLの治療の基本は、多剤併用化学療法です。
化学療法の流れは大きく、寛解導入療法→地固め療法(→維持療法)、になります。
AMLに対する寛解導入療法は、現在、イダルビシン(IDA)またはダウノルビシン(DNR)+シトシンアラビノシド(Ara-C)の
2剤併用が標準で、寛解導入率は80%程度です。
寛解は、見かけ上、白血病細胞が認められない状態ですが、
体内には白血病細胞が残存しているため、寛解後に地固め療法を行います。
地固め療法は大量Ara-Cまたは、それにアントラサイクリン系を組み合わせるなどの方法がとられています。
造血幹細胞移植に関してですが、造血幹細胞移植によりGVHDなどの合併症により早期死亡することも多く、
適応は十分に考える必要があります。
染色体異常などから化学療法のみでは予後が悪いと考えられる症例に関して、積極的に行う方向にあるといえます。
また、化学療法後に再発した症例にも行うことがあります。
M3(急性前骨髄球性白血病)の場合は、寛解導入には、ATRA(ビタミンA誘導体)による分化誘導療法が中心
になります。
ATRAに化学療法を追加する場合もあります。
寛解後療法も化学療法にATRAを併用することが望まれますが、ATRA症候群(白血球増加に伴う浮腫や呼吸不全など)と
いった副作用が問題となっています。
また、ATRA長期投与で耐性を生じることがあります。この場合は、
亜ヒ酸などによる再寛解導入が行われています。
ALLの治療の基本も、多剤併用化学療法です。
寛解導入療法には、プレドニゾロン、ビンクリスチン、アドリアマイシン、L-アスパラギナーゼ、シクロホスファミドが
中心です。
造血幹細胞移植に関しても、化学療法のみでは予後が悪いと考えられる症例に関して、
積極的に行う方向にあります。
フィラデルフィア(Ph)染色体陽性のALLは予後不良で、第一寛解期での
速やかな同種移植が必要とされていましたが、最近、
Ph染色体陽性のALLに対して、CMLの治療薬であるチロシンキナーゼ阻害薬のイマチニブを化学療法に加えることで
寛解率が向上するという臨床試験の結果が出ており、予後の改善が見込まれています。