ヘルニア

病気の疑問と考え方捉え方

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ヘルニア

▼外鼠径ヘルニア(indirect)

外側鼠径窩→内鼠径輪→鼠径管→外鼠径輪
・下腹壁動脈の外側から鼠径管を通って内側下方に向かう。
・ヘルニア嚢は下腹前壁の皮下脂肪内(恥骨筋の前)
小児鼠径ヘルニアの99%は外鼠径ヘルニアで、嵌頓することがありその場合は 緊急手術となる。

▼内鼠径ヘルニア(direct)

内側鼠径窩→外鼠径輪
・下腹壁動脈の内側から鼠径管を通らずに直接脱出する。
・大腿ヘルニアと位置が近接しているので時に鑑別困難。
→鼠径靭帯の上が内鼠径ヘルニア,下が大腿ヘルニア
・中年の男性に多い。

▼閉鎖孔ヘルニア

閉鎖管を通って恥骨筋背側へ
・外閉鎖筋と恥骨筋の間の間隙が1cm以上拡大し,軟部組織や脂肪濃度構造が同定される
・高齢の痩せた女性に多く嵌頓しやすいので診断した場合には緊急手術となる。
Howship-Romberg徴候(閉鎖神経の圧迫による大腿内側皮膚や膝に見られる放散痛) が有用とする報告がある。
・視診ではわからないので、疑った場合にはCTが必要。

▼大腿ヘルニア

・恥骨上枝直上の断面で大腿管に陥入し,大腿動静脈および大伏在静脈と常に隣接している(内側に向かない)。
cf.大腿動静脈から離れて中央部へ移行するのが外鼠径ヘルニア
・ヘルニア嚢は大腿上部前面の皮下(恥骨筋より前面)
・高齢女性の痩せた女性に多い。



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